黄昏時のラクガキ
りひと


ソフトクリームの白色が
斜陽の反射光と混ざり合って
さくら貝を拾う砂浜の水面を
どろり、溶かした

砂浜を歩く、人も、犬も
海上を飛ぶ、鳶も、鴎も
溶けてみな、染まずに漂う



2008-07-06 Sun 17:22
別窓 | 七行詩 | コメント:0
隠れキリシタン


たとえば野菜がこの世から無くなったとして
ベジタリアンはエイリアンになるのか
というような問題はこの際おいといて
ひとりのキリシタンが隠れキリシタンであることは
むっつり助平と似たような存在なのか


雨降る今宵もロザリオを握りしめて
あなたの安寧を祈り続ける私です



2008-07-06 Sun 17:21
別窓 | 七行詩 | コメント:0
New World


地下鉄の階段を
駆け上がる野良猫
街路樹の影は何も守らない

行き交う人波に
溺れないように
クロールの手でかき分けて行くのさ

車線の連なる
急流が運ぶのは
排気ガスに煤けた夢達だから

信号機の赤で
止まっているのは
燃えカスのような愛の欠片だろう


街の夢、生み出すメロディ
人の愛、奏でるラプソディ
今にもそれは回る時計の先のリアリティ
つかむロザリオのday by day



青を反射する
ビルが切り取った
地図のような空見上げていると

雑踏の音も消え
電線と交差して
飛行機雲が白を引いていく

ふいにすれ違う
街角のBGMに
羽根のような夢を聴き取れば

夜につまずいて
ひざ立ちのままで
風音のような希望の叫びを上げて


涙で埋め続けたセメタリィ
めぐり繰り返すヒストリィ
今でもそれは壊れかけたままのストーリィ
ここが辿り着く僕らのwhole new world



2008-07-06 Sun 17:20
別窓 | 歌詩 | コメント:0
透明に似た孤独


逃れ続けているような隠れ家
ショットグラスに添うチェイサー
ふたりきりにも忍び寄るかなしみを
ひとりきりでペダルペールに仕舞う

臥待月に願う希みはなんだった?
と俺は訊かない
魂の音だけ教えておくれよ



2008-06-03 Tue 15:52
別窓 | 七行詩 | コメント:0
snake


ありきたりの矛盾で
瞳は閉じられていく

矛盾を全て飲み込んでみせる
まるで蛇だ、とせせら笑い

それでも
僕の瞳孔が開いているのは
死ぬ間際だからさ



2008-06-03 Tue 15:50
別窓 | | コメント:0
mail lost


配達人は靴底をすり減らし
伝書鳩は煙の匂いに戸惑う

それでも手紙は届けられると
信じた少女は
宛先をしたためる事も知らず
眠りに落ちる

いまだ手紙は届かずに



2008-06-03 Tue 15:48
別窓 | 七行詩 | コメント:0
マグネシウムの孤独


指先がマグネシウムの燃焼光で
発火している
私は見上げるよりもそばで目を細めて
降下している
そして、受容している

白浜の砂粒のような孤独だけが
私を癒やしてくれたはずなのに



2008-05-12 Mon 18:30
別窓 | 七行詩 | コメント:0
防波堤の上で


哀しみは波及する
紺碧のなだらかな海を
ダークグレーの嵐へと
テトラポットに飛沫(しぶき)を上げて

防波堤の上でクロマツの防砂林を後ろに
そのシャワーを全身に浴びて僕らは
許し合おうか/許され合おうか



2008-05-12 Mon 18:28
別窓 | 七行詩 | コメント:0
メタセコイアの林の奥


メタセコイアの林の奥に
生まれた泉の鏡の中の
シンメトリックな産声が
ステレオタイプでものされた

ゆるく波打つ水面
頂きにほの白い陽光
かけらのいのち、す



2008-05-12 Mon 18:26
別窓 | 七行詩 | コメント:0
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