黄昏時のラクガキ
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かみさまのいちびょう


ぼくがぬぐえたはずのなみだで
かみさまのいちびょうをかう

どうせ
あなたはむげんのときがあるのだから

ぼくがぬぐえたはずのなみだをぜんぶ
さしだすかわりに
かみさまのいちびょうをかう











まぁだだよ、をきいたのも
もぉいいよ、をきいたのも
もうずっとずっと
まえのむかしのことだった
それなのに
おにがかくれてねたふりだなんて
みんなはみんな
しらなくて
だれかがおにだとおもってて


おにがいないときづいたときには
いやでもおにのふりをして
ひとをさがしにいくことにした


しげみのおくでばったりと
であったあのこを
いちばんおおきなもみのきの
ねもとまでつれてって
つかまえたから、といって
つないで


ほんとのおにをさがしにいくうち
じぶんのかげがのびていた
まえへまえへと
かげがじぶんよりおおきくなって
まえへまえへと
どうしようもなくおおきくなって
ひとりぼっちにしてきた
あのこのことをおもいだす











あのこはきっとないてる











おおきなかげをひっぱりながら
こんどはゆうひをおいかけて
しらないみちで
はかせがおもいついたみたいに
でんとうが
ぽかんぽかんとひかりだしたら
くろいくろが
あらわれて
くろは
ねんどみたいにかたちをかえて
ふたつみっつと
ぷろぺらみたいにくるりとまわって
あしのうらにまとわりついて



おにはどこ
おにのふりをした
ぼくはどこ



あのこは


ないてる











ぼくがぬぐえたはずのなみだを
ぬぐえなかったなみだを
ぜんぶ
さしだすかわりに
かみさまのいちびょうをかう


いまもかくれんぼはつづいてるんだ
だからあなたはこういうんだ





みぃつけた










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2011-08-02 Tue 18:08
別窓 | | コメント:0
終わりのブリキ


いかなる根拠によるものか
今日が終わりの日だと分かった

朝日が昇る前
空が浅葱色に縁取られるのを
眺めているうちに知らされた
今日という日が
遠すぎる晴天になることだけは
あらかじめ知っていた



まだ涼しいうちに
ポケットに集め続けた種を
砂丘の砂だけの層を掬って
ぜんぶ植えることにした

種も
種の種も
種にならない種も
種でさえない種でさえも

ここは
ほほえみの丘
と呼ばれていたので
かつては
たくさんの人がここで笑ったはずだろうし
笑わなかった人もたくさんいたことだろう


太陽が南中する頃
もうブリキが錆びる心配はいらないから
関節という関節のギアの溝まで
海を浴びてみることにした

波も
波の波も
波にならない波も
波でさえない波でさえも

ここは
さよならの海
と呼ばれていたので
かつては
たくさんの人がここで別れたはずだろうし
別れなかった人もたくさんいたことだろう


夕暮れが暮れ始めて
立つものがみな傾いてゆく
稜線に引っ掛かってふるえている
太陽を追って坂を駆けた

影も
影の影も
影にならない影も
影でさえない影でさえも

ここは
はばたきの坂
と呼ばれていたので
かつては
たくさんの人がここで飛び立ったはずだろうし
飛び立たなかった人もたくさんいたことだろう


空に星が満ち満ちて
幽かな灯と鏡合わせの天と地で
夜風がきれいだったりするもんだから
吊り橋の真ん中に立った

風も
風の風も
風にならない風も
風でさえない風でさえも

ここは
しあわせの吊り橋
と呼ばれていたので
かつては
たくさんの人がここで満たされたはずだろうし
満たされなかった人もたくさんいたことだろう


たくさんの人が生きて
生きた人がたくさんいた

その終わりの日に
言いたい言葉なんて
なかった



世界に名前がなかったから






2010-08-04 Wed 21:20
別窓 | | コメント:0
ノクターン


夜の想いを曲にのせて
闇に響かせてみようか
僕らは語れば語るほど
語るに落ちてゆくから

直観の頂きに鞍をのせて
メリーゴーランドと洒落込もうか
ぐるぐる廻るこの地球の表面で
シャンデリアはやさしく灯る

ピアノの音色に身をまかせ
手をつないでダンスを踊ろう
きっと眠るにはまだ早い

遠心力に身をまかせ
決して手だけは離さぬように
さぁ今夜を抱きしめよう



('06.11.10)


2010-04-21 Wed 20:36
別窓 | | コメント:4
裸足のブリキ


いつの間にか裸足だった
あてのない旅をしていた

気が付いたらここがどこかよく分からなかった
草原を目指していたような気がするが
はたしてここは岩ばかりだ

ああそうだ
この頬をなぜるものが何かはまだ覚えてる
ならばまだ道はある
いつだって風を道しるべにしてきた

風に吹かれるままに
こんなところまで歩いてきた
靴はなくしてしまったが
足うらの痛みがより歩みを確かにする

草原に行こう
のどかな草原に


いつの間にかブリキだった
あてのない旅をしていた

気付いたらこころがどこかよく分からなかった
人間を求めていたような気がするが
はたしてここは岩ばかりだ

ああそうだ
この影を照らすものが何かはまだ覚えてる
ならばまだ道はある
いつだって月を道しるべにしてきた

月に魅せられるままに
こんなところまで歩いてきた
ハートはなくしてしまったが
頭うらの痛みがより歩みを正しくする

人間に会おう
あいする人間に



('06.10.16)



2010-04-16 Fri 22:28
別窓 | | コメント:0
言葉への敬意


まずは目で語れ

語りきれない分は

全身で語れ

それでも語りきれない分だけ

言葉で語れ



('06.07.23)



2010-04-15 Thu 01:11
別窓 | | コメント:0
水仙のうた


僕の名前はナルキッソス
桜は
あっという間に咲き誇り
みんなのために
儚さを残して散るが
僕は
自分のためにゆっくりと咲く

僕の名前は雪中花
蕗は
雪の下でもじっと待ち
みんなのために
食卓に上ったりするが
僕は
雪の中でもへっちゃらで咲く


こんな僕だが一度とて
誰かに疎まれたり
役立たずと罵られたり
したことはない

ささやかに
自分のために咲く僕を
愛でてくれるひとさえ
いるのさ

だからやっぱりこの先も
僕は自分のために咲く



('06.11.01)


2010-04-13 Tue 22:00
別窓 | | コメント:0
さくらてふてふ


咲くならば
誰かのためだろう

言いたげなのは

蝶が飛べば
韃靼海峡を渡ると
トルネードが起こると
見聞きしたことなのでしょう

たしかに
春は
何か突拍子もないことが
起こってもいい
ような



きづけば
ここは
こどものくにで
こどもだけのくにでして

おとなはみんな死にました
実を生らせたから
なのかもしれません
すくなくとも
サクランボは
食べてないはずで
まだ
食べてないはずで



ちょうど一年かけて
忘れられるから
うっかりせずに
ひとりで
たくさんの
ひとりで
咲いて

咲くならば
誰かのためだろう

言いたげで

誇らしげで



こどもは
おぼえてて
まだしらないのも
おぼえてて
たずねます

ねぇ
さくらさんの
下の名前はなんですか?

てふてふ
ですか?






2010-04-11 Sun 22:52
別窓 | | コメント:0
かぜのなまえ


鳥の
木々の
呼び声の
数だけきみはそこにいて

移ろうものは移ろいながら
鍵穴の数だけ鍵があるように
いつもおんなじきみを恋うから
きみはすこうしさみしくなるんだ

あまったきみはね
とっても
高く
舞い上がって
太陽に灼かれて
どんどんどんどんかわいてゆくんだ
宇宙に吸われて
きしきしきしきしこごえてゆくんだ
いまに
きみはね
核になるんだ
そうしたら
みずを集めて



あのね
きみはもうすぐ
雪になるんだ

雪が
降り積もろうとする時は
ひとあし先に水仙が
笑顔をほころばせてるから
木蓮のつぼみのふかふかに
ほんのひととき羽根を預けて
きみはつぶさにやさしくなるんだ


だから
     まっすぐねじれて進まなくても
きみは
     ゆらゆら揺れていればいいんだ
もう
     ゆっくりとろけてゆけばいいんだ


すべての
きみは

きみの
その名で
愛してもらえばいいんだ







2010-01-30 Sat 00:18
別窓 | | コメント:0
ヒグラシのヴィオロン


シタールの音が哀切を持って
時を切り刻んでくれるような気がする
立冬を迎えた土曜日の夕暮れには
今年はついぞ聞くことの無かった
ヒグラシが似合うのだと思う
枯れ草を燻す煙がどこからか流れてくる


盲になるならいまだ


バビロンのヴィオロン
ああ、聞こえてきそうだ


ヒグラシ


「あれはいつの日のことか」などとつぶやく程に遠くはなく、
日付を数えられるほど近くはないのが、無垢なる幸福というものだろう。


生きよう、の唄






2010-01-30 Sat 00:16
別窓 | | コメント:2
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