黄昏時のラクガキ
ペチュニア


絹のペチコートの恥じらいで
揺れるペチュニア
私がおまえを摘み取る時、
断末魔の叫びのひとつも
上げて見せよ

傷痕残るこの右拳を
雌しべの涙で染めうるならば



2008-08-07 Thu 13:59
別窓 | 七行詩 | コメント:0
花葬(肉体を埋め尽くす花)


ぼくの白はきみを殺す

きみの深く奥底にある
青いふりした鉛の海を
絹のペチコートが包む
赤い肉体からの言葉を

「あい」という声にきみは何の花を添えるのだ?
ローズかフリージアかカーネーションかペチュニアか



2008-07-29 Tue 11:47
別窓 | 七行詩 | コメント:0
きみの目玉の色は変わらない


強く黄色い線の内側を歩く
もう履き潰す寸前の牛革靴で

つまづくことのないかかと

電信柱に張り付いたままの
「探しています」が煤けて霞む
夜明け、月の雫を含んで深く眠り過ぎていた
乾いた白目がこわばっている



2008-07-29 Tue 11:47
別窓 | 七行詩 | コメント:0
ローム層の植生に於いてジェラートを貪るロマ


ラムレーズンではなく、チョコミントなんです
と生コン屋のカウンターで注文すると、
ひどく鉛色したイタリアンジェラートが
石臼で磨り潰したバニラの殻が鮮烈で。

砂利が多すぎるんです
奥歯で噛み砕く感触が
胸の喘息に響くんです



2008-07-29 Tue 11:42
別窓 | 七行詩 | コメント:0
Swallow the moon


ちりを固めれば埃ではなくなるように
誇りを固めれば自信ではなくなる
矜持を持つ今日は何時何分に
明日へと替わるか知ってるか

思い違いと思い上がりと
身に余る重い背嚢とを笑われながら
それでも月を呑み込んでいる



2008-07-29 Tue 11:41
別窓 | 七行詩 | コメント:0
りひと


ソフトクリームの白色が
斜陽の反射光と混ざり合って
さくら貝を拾う砂浜の水面を
どろり、溶かした

砂浜を歩く、人も、犬も
海上を飛ぶ、鳶も、鴎も
溶けてみな、染まずに漂う



2008-07-06 Sun 17:22
別窓 | 七行詩 | コメント:0
隠れキリシタン


たとえば野菜がこの世から無くなったとして
ベジタリアンはエイリアンになるのか
というような問題はこの際おいといて
ひとりのキリシタンが隠れキリシタンであることは
むっつり助平と似たような存在なのか


雨降る今宵もロザリオを握りしめて
あなたの安寧を祈り続ける私です



2008-07-06 Sun 17:21
別窓 | 七行詩 | コメント:0
透明に似た孤独


逃れ続けているような隠れ家
ショットグラスに添うチェイサー
ふたりきりにも忍び寄るかなしみを
ひとりきりでペダルペールに仕舞う

臥待月に願う希みはなんだった?
と俺は訊かない
魂の音だけ教えておくれよ



2008-06-03 Tue 15:52
別窓 | 七行詩 | コメント:0
mail lost


配達人は靴底をすり減らし
伝書鳩は煙の匂いに戸惑う

それでも手紙は届けられると
信じた少女は
宛先をしたためる事も知らず
眠りに落ちる

いまだ手紙は届かずに



2008-06-03 Tue 15:48
別窓 | 七行詩 | コメント:0
| Twilight Graffiti | NEXT



 


人気blogランキングへ
FC2 Blog Ranking
↑ランキングに1クリックなど
お願いします