黄昏時のラクガキ
真実
みんなきっと騙されているんだ

カレーに福神漬けは決して合わない

これが俺の知っている真実だ


('06.5.17)
2006-10-31 Tue 23:28
別窓 | これが真実…? | コメント:4
薔薇
すべては僕のせい
それは構わない

薔薇は枯れてしまった
花弁を散らすこともなく
小さく萎れるように

でもね
薔薇を縛っていた束は
僕が作ったものじゃない
それは君の束ねたものさ

僕が見たかったのは
棘のついたまま咲く
気高き花

強い振りして
弱く美しく咲く
ベルベットの赤


枯れてしまったなら
それは僕のせいだ
僕はよい庭師ではなかった

でも来年はまた
咲いてくれると僕は
願う者
2006-10-31 Tue 01:04
別窓 | ことあとい | コメント:0
灼鉄
ある雨の日に
それは流れていった
つま先を冷やした雨滴に
その流れに

冷たさにひたる者は
失う事もない
ただ近くを
遠く眺めていればいいからだ

触れてみよ
その崩壊に
飲んでみよ
その滴を

嗤うな
笑みを浮かべよ
灼けたる鉄が欲しいのなら


('04.12.27)
2006-10-30 Mon 22:35
別窓 | | コメント:0
最初にはなにが
地球の表面を歩いていると
街道があった

街道を人とすれ違い進むと
建物があった

建物には扉がなく入ると
ただ床があった

寄せ木合わせの床を探ると
隠し扉があった

隠し扉を慎重に開けると
地下室があった

昏い暗い地下室をあさると
アサルトライフルがあった

アサルトライフルを肩にかけると
弾帯がぶら下がった

弾帯を身体に巻き付けると
引き金に触れた

冷たい引き金を引いてみると
屍が転がった

温かい屍を眺めていると
その先には憎しみがあった

最初には
なにがあった?
2006-10-29 Sun 23:13
別窓 | | コメント:2
言葉と裏人の物語
裏ばかり覗いていたら
表は読めなくなってしまった
そんな裏人の物語



胸のうちを語らないまま
言葉は彼に背を向けた
彼が望んでいたのは裏側ではなく
うちにあるものだったのに

彼自身は内側を見せることなく
裏側ばかりを覗いていたからだ

賭けにならないコイントス
数字はいつも裏にあるから
ボールもコートも
コインはすでに決めているのに


腹のうちを固めないまま
言葉は彼から離れていった
彼が望んでいたのは邂逅ではなく
つながることだったのに

彼自身は道糸を伸ばすことなく
型取りばかりを切り取っていたからだ

形にならないカクテルドレス
縫い目はいつも裏にあるから
ビアーもワインも
ドレスをすでに染めているのに


彼に表を見せるのは
とうとう月だけになってしまった
それが裏なのか表なのか
とうとう彼には分からなかったが
2006-10-28 Sat 01:09
別窓 | 物語うた | コメント:2
消えた猫
そんなに悲しむなら
首輪をはめてくれてもよかったのにと
きみは思っただろうか

そんなに心配なら
家に閉じ込めてくれてもよかったのにと
きみは鳴いただろうか

再び会うことがあったらば


もし僕のことを疑ったとしても
僕は間違いなく間違ってない
きみの自由と
きみの幸せを
きみの自由にして欲しかった

もっと
もっとさわれば良かったと
もっとなでれば良かったと
もっとだいてれば良かったと
すこし悔いただけ

きみの寝床が残ってても
きみのご飯を用意しても
僕は間違ってない


きみよ
自由の名の下に
2006-10-27 Fri 02:46
別窓 | ことあとい | コメント:7
コーヒー色
ミルクの白は
どこまでも白い
コーヒーの黒は
どこまでも黒じゃない

モーニングのコーヒーには
ミルクを入れよう
黒じゃない証拠にほら
混ざり合ったら茶色に変わる

イブニングのコーヒーには
ミルクはいらない
黒のフリした琥珀の透明
ざわつき始める夜気を溶かす

あたりは無色に染まっても
コーヒーはいつも茶色
2006-10-25 Wed 00:44
別窓 | | コメント:4
視点
困った時は視点を変えろ
たとえばユリカモメ
たとえばジンベエザメ

苦しい時は視点を変えろ
たとえばコウテイペンギン
たとえばシーラカンス

見方を変えりゃあ
ハナシはもっとシンプルになる

俺に言わせりゃ
我見るゆえに我あり


さて
どこから見てみようかな?

もっと
面白おかしくしようじゃないか
2006-10-23 Mon 23:43
別窓 | ラクガキ | コメント:4
アスファルト
アスファルトの下にはいろんなものが埋まってる
上水道
下水道
雨水
ガス
電話
電線
光ファイバー
果ては鉄道に至るまで

アスファルトの下にはライフラインが埋まってる

アスファルトの下にはいろんなものが埋まってる
血と汗

願い
祈り
傷跡
平和
愛やら恋やら
果ては涙に至るまで

アスファルトの下には想いが埋まってる


見上げれば薄い雲に覆われた空
太陽が月のように白く浮かび上がる
きっと今夜には雨が降りそうだ
真昼の月が僕を慰める

だからアスファルトの下に
ついでに埋めてもらってもいいだろう
強すぎる感情を
弱すぎる感傷を

雨がその熱を
濯いでくれる

骨の髄が痛むが
関係ない
2006-10-22 Sun 22:25
別窓 | | コメント:0
愛の夢
俺が騙すことができたのは
俺自身だけだったんだな

君が騙すことができたのも
君自身だけだったけど

俺は
最後くらいは君を騙せたかな?


人の夢は儚いや...
2006-10-21 Sat 00:30
別窓 | ことあとい | コメント:0
いびつなポリリズム
何もかもがあるようでいて
何も見えない街
この街で何かを見つけるには
たぶん乱視用のどぎつい眼鏡が必要なのだろう

ここで僕は
なにひとつ欲しいものが見つけられない
はたしてそれは
僕の視力が悪いせいなのか

精巧と無秩序の混沌

ラディカルに過ぎるのは
僕か
おまえか
その両方か


ここに流れるリズムには
到底僕のリズムはのらない
こすりあわせの音楽は
いびつなポリリズム

第二楽章までは
おそらく聴くにたえんな
いったい次の楽章は
MODERATOかALLEGROかVIVACEか

リズムがかみ合うtempoはあるのか
2006-10-19 Thu 21:53
別窓 | ラクガキ | コメント:0
ちいさな勾玉
見せてやるよ
これがなんだか分かるかい?

小キズでくすんじまっちゃあいるが
翡翠のちいさな勾玉だ

いつもはな
のどちんこにぶら下げて隠してあるんだ
そうするとな
つまらない言葉はこいつが飲み込んでくれるんだ

…おっと
こいつは内緒だぜ?
俺のたったひとつのたからものだ

たからものはひとに見せちゃあいけないからな

…おっと
あんたは特別だぜ?
俺のたからものを見せてやったんだからな
2006-10-18 Wed 21:24
別窓 | 物語うた | コメント:0
不崩
すべてのものは時の流れに崩壊してゆくけれど
時に崩れてゆくことがない何かが
存在するのかどうか

僕はそれが知りたい

もし
それが存在するなら
信じていたい

存在するか分からないなら
信じるとする

存在しないと知らされたなら
それでも盲信するだろうか…
2006-10-18 Wed 00:45
別窓 | 真夜中のラクガキ | コメント:0
裸足のブリキ
いつの間にか裸足だった
あてのない旅をしていた

気が付いたらここがどこかよく分からなかった
草原を目指していたような気がするが
はたしてここは岩ばかりだ

ああそうだ
この頬をなぜるものが何かはまだ覚えてる
ならばまだ道はある
いつだって風を道しるべにしてきた

風に吹かれるままに
こんなところまで歩いてきた
靴はなくしてしまったが
足うらの痛みが より歩みを確かにする

草原に行こう
のどかな草原に


いつの間にかブリキだった
あてのない旅をしていた

気が付いたらこころがどこかよく分からなかった
人間を求めていたような気がするが
はたしてここは岩ばかりだ

ああそうだ
この影を照らすものが何かはまだ覚えてる
ならばまだ道はある
いつだって月を道しるべにしてきた

月に魅せられるままに
こんなところまで歩いてきた
ハートはなくしてしまったが
頭うらの痛みが より歩みを正しくする

人間に会おう
あいする人間に
2006-10-16 Mon 23:22
別窓 | 物語うた | コメント:2
とおい
とおいきょりをこえ
たどりついたばしょ

風がふいて
そしてやみ
雨がふって
そしてはれ

いくつものたにをこえ
いくつものとしをこえ

みつけた
みつけた


ながい
ながいときをこえ
めぐりあったひと

花がさいて
そしてかれ
雪がふって
そしてとけ

いくつものせいをこえ
いくつものしをこえ

つかんだ
つかんだ


こわいかい?
でもぼくは強くなれるから
もっと強くなる

きみをまもるため


まだとおいけど
くろくてにがいチョコレート
ひとかけ口にかみしめたら
ぼくはまたあるいてゆける


てをつなぐ

2006-10-15 Sun 02:43
別窓 | ことあとい | コメント:0
言葉と男の物語
言葉が男の指をすりぬけていった

彼が嘘ばかりついているから
コトバはそっぽを向いてしまった
「もう呼ばれたくない」と
繋いだシナプスの手を離してしまった

愛想笑いを浮かべて
コトバは彼に手を振ってる
「おまえはいいヤツだったけど
ちょっと付き合いきれないな」
と…

「確かに俺は嘘つきだけれど…」
男はコトバに問いかける
「お前の好きにまかせたら
お前はひとを傷つけるだろう」

「いやいやそれは違うなぁ…」
コトバは哀しい顔で言う
「傷がつくのはおまえ自身さ」

男はとうとう黙ってしまった
黙って彼らを見送った

それからは
わずかに残ってくれた言葉と共に
今でも男は言葉を紡ぐ
2006-10-08 Sun 02:15
別窓 | 物語うた | コメント:2
疾風
風がまるで叱りつけるように
窓を叩いてる

脅かすように
励ますように

風のうなり声

脅かされながら
励まされながら

ひとしきり
見つめてから

想う

これだけ疾く吹く風ならば
あの娘の元まで声が届くかな?
2006-10-07 Sat 00:12
別窓 | ラクガキ | コメント:0
哲学
見付けたと思ったら
ほどなく消えてしまう

流れる星のように

手にしたと思ったら
指の間をこぼれてしまう

柔らかいミルクのように

集めたと思ったら
ほどけて散ってしまう

手折られた薔薇のように

それでも
それでも

求めてしまう
凝縮された水晶球を

描こうとしてしまう
どこまでも丸い真円を


思考は渦を巻き
感情は目を回す
2006-10-06 Fri 02:36
別窓 | | コメント:0
| Twilight Graffiti |



 


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